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AS SOON AS
AS SOON AS 11th Anniversary!!
「Calmはその場を巧みに操る指揮者のようだった。」
AS SOON ASで定期開催されるアンデパンダンも11周年を迎える。それを記念して「Calm」のプロジェクト“K.F.”のニューアルバム・リリースツアー、スペシャルライブを開催するということで足を運んだ。Calmとは14年の付き合いになる福島市出身のサックス奏者/加藤雄一郎氏、パーカッション奏者/Kakuei氏を帯同しての贅沢なライブに、始まる前から胸が躍る。
いつものように薄暗く、長い階段を上り、店内へと入る。ここを通ることで別世界に来たような錯覚に襲われる。店の中央にはグランドピアノが置いてあり、奥には幾つかソファが並んでいる。入口から見て右手、カウンターにある椅子が綺麗に片づけてあり、広いスペースが出来ている。そこにマスター・省吾さんがお客様と話をしているのが見える。人はまばらで、この静けさが逆にライブを期待させる。私はソファへ腰を下ろし、その時を待つことにした。しばらくして、ライブが始まる。
最初に演奏をしたのはCalmのマネージャーがインドで知り合ったという、世界中を旅するロシア人アーティスト/lgnat Karmalito氏。繊細なタッチで見慣れない機材、民族楽器を使い、優しく揺れる波や風で揺れる木々の音、鳥の鳴き声が静かに流れてくる…。まるで大自然の中にいるかのような、壮大な音色。lgnat氏が自然に深い感謝を抱いているのが分かるアンビエントな世界。身体に沁み込むような、溶け込んでいくような不思議な感覚に襲われた。とても素晴らしかった。
その余韻に浸る間もなく、Calmの演奏準備に入る。その間、地元のDJが場を盛り上げている。気付くと、店内には来たときよりも人が増えていた。お酒を片手にDJの曲を聴きながら身体を揺らす人、友人と楽しく会話をする人、静かにCalmを待つ人など様々だ。私はライブをより楽しみたいと思い、席を立ち、前に出た。これから演奏に使うであろうPCや機材、サックスなどが目の前にある。Calmの演奏は、PCから繰り出されるベース音に、加藤氏のサックス、Kakuei氏のパーカッションが絶妙に絡み合っていた。バラバラになっている音の要素をまとめ、場の雰囲気にあった音楽を作っているかのようだった。
元々、DJとしてキャリアもあるCalmだからこそのスタイルかもしれない。Calmはこの時間をとても楽しんでいるように見えた。アイコンタクトで加藤氏に合図を送り、Kakuei氏に顎で「もっと叩け、まだまだ。」と言わんばかりに指示を出す。加藤氏もそれに応え、滑らかで心地の良い音を奏でれば、それに呼応するようにKakuei氏が続く。お客様の空気に合わせて、曲も変更する。シンバルを静かに叩くCalmの手が指揮棒を振る指揮者に見えた。会場が一体になっていくのを感じた…。
Calmは福島に来れたことをとても喜んでいた。「自分の音楽で皆さんが少しでも楽しんでくれたら。」と話してくれた。福島市出身の加藤氏を何度も紹介し、話していたのが印象に残る。
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Interviewer
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藁谷郁生
2012.05.11
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